荻野先生の話 「Win-Win」


代ゼミ講師 荻野暢也先生のお話です。
この動画は恐らく講義を無断で録音したものと思われますが、Win-Winの話がとても素晴らしく、消えてしまうには勿体なさ過ぎるお話でしたので文章に起こしました。
数学講師としてだけでなく、人生の講師とも言えるくらい立派な考え方をお持ちで、尊敬しています。
高校生の時に荻野先生の講義を受けたかったです。

人と人との関係には4つの結果がある。あなたが勝ち、相手が負ける。あなたが負けて相手が勝つ。二人とも負け。そして二人とも勝ちである。
多くの人間は相手が負けることが自分が勝つことであり、相手が勝つことが自分が負けることだって、多くの場合、思うことがありますよね。
だけど、勝者と言うのは二人いても構わないわけです。巷で見てると、人と人が競う時、多くの結果ってのはだいたい二人とも負け、ですよね。
本人たちはWin-Loseだと思ってる。Winが勝つ、Loseが負ける、だと思ってるんですが、大抵の場合、Lose-Loseの人間関係ですよね。
正々堂々と立ち向かえば二人とも向上するのに、裏で卑劣なことをして足を引っ張って、結局二人とも自滅してしまう様を、俺は何度も身近で見たことがありますね。
例え、その瞬間では確かに勝者と敗者がいるかもしれない。一番と二番がいるかもしれない。だけども、正々堂々立ち向かって競ったなら、その二番手の人も実は勝ってるんですよ。
ぜひ君たちはWin-Winを目指すような人間になってください。正々堂々と人と人とを競う。自分だけではなく、相手も勝つように人と接する。
卑劣な事をして相手を蹴落とそうとしたり、それから、馴れ合いと言う名の思いやりも、これも結局はLose-Loseですね。
あのね、Win-Winって凄く難しいですよ。無償の奉仕とか言うお話とは全然違う次元の話だ。
自分も満足して相手も満足する。自分も向上して相手も満足する。こういうことが目指せるような人間にならなきゃ駄目だよ。
自分が勝つことよりも、むしろ相手が負けることを期待する人間になっちゃいけない。
初回の授業で言ったけど、例えば、この業界の講師でも、同じ教科の先生の足を引っ張って、何か悪口言って、「あいつの講習なんか取るな、こっち取れ」。
何でそんな事言うのかよく考えてくれ。いい年をして、30,40過ぎてもまだWin-Winっていう考え方が目覚めないんだよ。
お前はとにかく、今勉強についてこれてるか知らねーけど、今この教室にいることは確かなんだ。
今、俺の話を聞いてる。俺が間違えてないことを言ってることくらい分かってると思うんだ。
ぜひ、これを目指すような人間になってください。