知識レベルの探り合い、知らないなら恥ずかしくても公言しようぜ

発端

先日、仕事でlinuxのmd5sumコマンドでの差分比較をするという話になりました。僕はてっきり”md5sum hogehoge.rb”みたいにやって、一つ一つのmd5sum値を取得するのかと思っていたんだけれど、先輩曰く”md5sum -c”で大量のファイルを一気にチェック出来るよというのを伺いました。

この方法を僕は知りませんでした。なので、調べて、初めて使い方を知りました。こんな便利な使い方もあるんだな、と。しかしこの方法を、お客さんに説明して納得して頂く必要がありました。そのためにパワポで資料を作っていたのだけれど、”md5sum -c”で大量のファイルを一気に比較出来るよということはパワポに書きませんでした。社内では”md5sum -c”で大量のファイルを比較出来ることが当たり前になっていたからです。書かない状態でプレゼンしてみたところ、反応がイマイチでした。プレゼンをして受けた印象としては、僕が初めて”md5sum -c”にぶち当たった状態と同じだなと思いました。
そこで、次のプレゼンの際には”md5sum -c”の下にman md5sumの内容をそのまま記載してみました。なぜmanなのかというと、一次ソースだからです。厳密には違うけれど。

md5sum -c
※ -c についてmanより引用: read MD5 sums from the FILEs and check them

これを見たお客さんは「ホー…そんな方法もあるんですね」と仰られました。そこからは話が早かったです。

知らないことは知らないと公言しよう!

テレワークになる以前から知識レベルの探り合い問題というのは度々発生してます。同じ仕事をする人間でも、新しい人と仕事をする際は、探りを入れます。linuxについてどこまで知ってるのかな、networkについてどこまで知ってるのかなとかとか。同じ社内の人間なら、単刀直入に「Linuxについてどれくらい知ってます?LPIC1くらいですか?」って聞けば、「実はLinuxは全然分からないんです…なんとなく先輩の打ってるコマンドを見て今までやってきました」とか「RHEL6はある程度仕事でやってたんですけどRHEL7になってからは一切やってないので、最近のLinuxはサッパリです」とか、「LPIC3持ってますので、そこそこ分かると思います」とか、色々解答を貰えます。

でもこれが、相手がお客さんとなるとそうはいきません。「これくらい知ってて当然」とこちらが思ってても、知らない知識というのは結構あるものです。だからといって社外の人間に単刀直入に聞くと、『もちろん知ってますよね?エンジニアなら当然ですよね?』という印象を与えてしまうかもしれない。ここで知識レベルの探り合いが始まるのです。

さて、この知識レベルの探り合いですが、僕は無駄な時間だとは思っておりません。もちろん、お互いに共通認識がある方が話はスムーズに進みむのですが、知らないことで会話のネタになって、その人の知識量が見えてくるからです。
僕「”md5sum -c”だと一覧でファイルがチェックできちゃうんですよ!」(こんなマウント取りながら言わないですが)
お客さん「あれ?でもそれだと、hoge.md5sumに書かれてないファイルはチェック出来ませんよね?この差分比較はどうします?」
僕「そうですねー、パッと思いつくのは、ls -lの結果をdiffコマンドで比較するですが、もっとスマートな方法がある気がします。ちょっと検討する時間をください」
ってな具合で話が進みます。

まず、この業界では知らないことを知らないとハッキリ言える人になることから始まります。知らないことは知らなくて良いんです。こっちが知ってて当然だと思ってる知識(=常識)ですら、知らなくて良いんです。常識
この業界には、知らないけど知ったフリをしてる人間が、自分を含めていっぱいいます。では、相手がどこまで知識を持っているのか知るにはどうすれば良いのかというと、会話です。

相手の知識量を知るために、どうしているか

会話によるアプローチの仕方は人それぞれだと思うのですが、僕の場合は、まず自分が知ってる知識をひけらかします。そりゃもう取得した資格をずらーっと列挙しますし、こんな仕事やってこんなミドルウェア使ってましたみたいな具体的なところまで話します。自分の昔話を独り言のようにつぶやくと、なお良いです。
そうすると向こうも心を開いてくれるのか、資格に依存した生き方に哀れみを抱いたのか分からないですが、ある程度お話してくれることが多いです。
テレワークが主流になるまでは、相手の反応速度や顔で、ああ全然分かってないなとか、理解出来てるフリしてるなとか分かったんですが、テレワークになってからはそれが難しくなってしまいましたね。
なので、出来る限りの手段として、自己PRする機会がある場合はこんなことやってましたという話をいっぱいするようにしてます。うざいやつだなぁと思われるって考えてませんか?うざいやつって思われますw
でも、僕はそれで良いんです。ごめんね自己主張が強くて、夢の中でも言える。

ここまでお読みになられた方、お疲れさまでした。当ブログはコメント機能を無効化しているのですが、お読み頂いたことに感謝です。
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なお、本記事は500mlビール2本, 焼酎の梅お湯割り3杯により成り立っております。「矛盾」があったら指摘お願いします!

バイト経験談 その2 真夏の警備員

時給の良いバイトがあるぞ?

当時のゆうき青年は、バイトの雑誌を流し読みしていたところ、儲かりそうなバイトの募集を見つけました。警備員のバイトです。当時の最低賃金が時給750円とかそれくらいだったにも関わらず、時給1000円ほど貰えるというお仕事でした。これは良い!さっそく面接を受けて問題なくパスしました。。ただし、実際に警備の仕事に出るには法律で研修が義務付けられており、いきなり現場に行かされると思ってた僕は拍子抜けした記憶があります。

一週間、ひたすら座学

警備会社の事務所で、会議室みたいなところに同じ警備員を目指す人が10人くらい集まって、朝から晩まで研修でした(もちろん研修期間中も時給が発生する)。研修の内容は、警備用の棒の使い方や、法律についてなどでした。
特に印象的だったのが交通警備の話でした。例えば、棒を横に掲げた状態で車を止める場合、もし警備員が棒を下ろしてしまったら、運転者は通行して良いのか悪いのか分からなくなってしまうということでした。なので、車を停止させる場合は、棒を横向きのまま保持するように教わりました。
他にも救命訓練なんかもやった気がするのですが、教習所でやった救命訓練と記憶が同化してしてまってるので、正確には忘れてしまいました。
ただ、その時に担当されていた警備会社の担当の方は顔もよく覚えています。警備の棒振り如何で事故が起きるんだぞ、と真剣に教えてくださったのはとても印象的でした。命を扱う仕事なんだ、と警備の重要性を認識しました。

ようやく現場入りしたが・・・楽しい!

現場は、栃木県にある「佐野プレミアムアウトレット」の交通警備でした。当時、このアウトレットは激混みの状態で、駐車場内にも関わらず交通警備が必要なほど混雑しておりました。僕は、小型のトランシーバと2本の、赤く光る棒を持たされ、駐車場の要所要所に配置されました。その時はちょうど真夏で、警備の服装も相まってくっそ暑かったです。
最初は車の采配に苦戦していたのですが、これが慣れてるくると超楽しい!なぜならば、僕のさじ加減一つで車を止めたり通行させたり出来るからです。相手が高級車だろうとなんだろうと関係無く、僕が止まれの指示を出したら車は止まってくれるんです。今思えばアホみたいな考えなのですが、当時はかなり優越感に浸ってました。

佐野アウトレットの警備は真夏の警備でした。熱中症対策もされていて定期的に交代はあったものの、やはり暑さ地獄からは逃れられません。そんな中で、駐車場を警備している僕の近くを通る人が「暑いのに大変ですね」とか「ご苦労さまです」って声をかけてくださるんです。ほとんどの方が警備員の指示通りに通行していくなか、そういったお声がけをしてくださる方が、5%くらいかな・・・いたんです。これは、僕の人生を揺るがす大きな出来事でした。「こんな仕事でも感謝されるんだ。たった一言の労い一つで、こんなに嬉しくなることってあるんだ。」と。
この出来事があったお陰で、今ではデータセンタに入る時にすれ違う警備員さん、さらには受付の方も含め、積極的にお声がけをしています。もちろん、日常生活でちょっと大規模なスーパーに行って警備員さんがいたらお声がけします。ただ、長くなってしまってはお仕事の邪魔になってしまうので、簡潔に会話しています。

ちょっと話は逸れてしまいますが、僕は他人と会話するのが好きです。知らない相手であればあるほど、会話したい気持ちになります。逆に知ってる相手とは会話したい気持ちになりません。全く知らない人だからこその程よい距離感があり、会話の内容も程よい内容に落ち着くので、心が安定します。

なぜ辞めたか

記憶にございません。夏の暑さは辛かったですが、仕事は楽しかったです。ちょうどその頃に実家から引っ越して一人暮らしをする話が上がってたので、辞めたのかなと勝手に思っています。
総括すると、警備の仕事は学ぶことが多かったです。学ぶことが多かったので、楽しかったです。当時お声がけくださった方、本当にありがとうございます。
以上!!!